各賞の受賞者には賞状及び副賞を贈らせていただきました。
大西 真昴(金沢工業大学 4年)
谷 大蔵(神戸大学大学院 1年)
神崎 陽平(豊橋技術科学大学大学院 1年)
三浦 研悟(青山製図専門学校 1年)
平山 雄基(京都工芸繊維大学大学院 1年)
この課題を通じて現代社会における都市近郊農村の暮らしと役割についても再考してみてもらいたいと考えています。過去100年間我々の社会は都市化を続け、人口と物流、文化や経済などの全ての面で、都市と農村の生活は過去と未来の対極のようにすら考えられてきました。しかし今、高度な情報化などによってその流れが変わりつつあります。少なくともオンラインで手に入る情報に関して都市とその近郊の間に何の差も無い上に、仕事も教育も娯楽も人間交流も我々の生活要素がどんどん情報空間に移行していっているからです。その一方で人間の生活から食事がなくなることはあり得ないために、情報に置き換えられない生活要素としての食料の持つ意味が相対的な重みを増すだけでなく、自然環境システムと人間の社会の関係を構築する農業生産地のありかたが改めて注目されています。
芳賀町は巨大都市東京を陰で支える典型的な都市近郊農村です。水田地帯と丘陵地帯の両方を持ち、意欲的な生産者の皆さんが米作だけでなく良質な果実や野菜などを供給しています。今回の敷地の周辺には町役場だけでなく農協関連の倉庫や事務所、農業者トレーニングセンターなどがあり芳賀町の農業コミュニティーの中心的な地区であると言えます。この場所に、これからの都市近郊農村社会の経済と文化を支える交流のための空間を、植物自然素材のひとつと考えられる木質材料の利用をできるだけ考えながら提案して欲しい、というのが今回の課題となります。交流の目的には農業生産者どうしと都会から観光やあるいは余暇活動などのために訪れる人々との間の両方があります。その具体的な機能としては例えば、農業体験希望者への農業技術指導や農機具貸し出し生産者による農業生産物の展示直売、生産者への農業技術の情報化や農業生産物による情報発信の支援、農業生産物の試食や調理体験による観光客への農業生産に関する啓蒙や情報収集などの支援などの様々なものが考えられますが、参加者がさらに提案しても構いません。ただし建築的な条件としては空間機能としてではなく、空間のタイプとして半屋外、屋内、温室的な3種類の空間を1/3程度ずつ持つことと、農作業車などが屋外空間と出入りのしやすい平屋空間を主体とすることにします。敷地内の屋外空間も同時にデザインしてください。
さて、BIMやデジタルデザインツールは設計業務を合理化するだけでなく、これまでには無かったような創造的かつサスティナブルな空間を実現するために使われることも期待されています。木材を使って上記の様な空間の目的を促進するようなデザインをBIMの機能を有効に活用して実現できるかどうかがこの設計競技の審査の焦点になると予想して、革新的なアイデアを待っています。
屋内部分 | 1,500〜2,000m2 | 1部を2階建てなどにしても構わない。機械室や便所なども含まれる |
半屋外部分 | 1,500〜2,000m2 | 屋外空間との出入りのしやすさにに配慮すること |
温室部分 | 1,500〜2,000m2 | ガラス屋根で農産物の育成が可能であること |
合計 | 5,000m2以下 | 地下はつくらないこと |
建築デザインの分野でもデジタルなツールの利用はますます進化しています。いまや欠かせないパートナーとなったコンピューターはいろいろな意味で私たちのものづくりの方法やデザインそのものにも大きな影響を与えています。世界中で新しい世代のデザイナーにその優位性についての理解を深め未開拓の可能性を追求する事が期待されています。このマロニエ学生BIM設計コンペティションは、ローカルな視座も大事にしながら、グローバルな視野とフレッシュな視点をもつ未来のデザイナーを見つけ出すことを目的にしています。
全国の大学・大学院・専門学校に現在在籍している学生(ただし、10月11日の公開審査及び表彰式に出席できることを条件とします)が個人として応募できます。グループや連名では応募できません。
本コンペティションは通常とは違い、48時間以内という短い時間で作成した建築デザインについて、指定のBIMソフトウェア(ARCHICAD)による3次元モデルデータのみを提出するペーパーレス方式になります。審査段階においてもアップロード提出された3次元モデルデータをモニターで操作して作品を評価します。
提出方法については申込者に個別に連絡致します。
まず、以下の専用フォームからオンライン・エントリーして下さい。
締切2016年9月21日(午後11時59分)
申込フォーム https://apply.graphisoft.co.jp/_2016Q3_marronnier.html
8月 8日 募集告知開始(ARCHICADハンズオントレーニングは別途案内いたします)
9月21日 オンライン・エントリー締切 (午後11時59分)
9月23日 課題敷地データ及び要求条件公開(午前12時)
9月25日 オンラインデータ提出締切 (午前11時59分)
10月 4日 ショートリスト作品発表(10作品程度)
10月11日 審査結果発表・表彰式
本コンペティションで使用するBIMソフトウェア(ARCHICAD学生版)はグラフィソフト社のWebページよりダウンロードできます。限られた時間の中での建築デザイン案を作るために課題条件公開前に十分に準備できるよう、コンペティション運営事務局がソフトウェアセミナー、トレーニング、ならびにOpen Campus、専用メール、FAQ Webサイトを通じてサポートします。
なお、サポートについてのご案内、トレーニングの申込みは、エントリー後の返信メールにてご連絡いたします。
※ARCHICADダウンロード http://www.graphisoft.co.jp/archicad/education/
最終審査会と結果発表、及び表彰式は以下の「とちぎ建築プロジェクト 2016」の一部として行われます。
15:00~ 特別講演+てい談 隈研吾氏 安野芳彦氏 池田靖史氏
17:05~ 審査結果発表
会場:栃木県総合文化センター サブホール
18:30~ 記念レセプションにて表彰式
会場:東武ホテルグランデ
以下の各賞を選定し、賞品及び賞状を授与します。
・最優秀賞(隈研吾賞) 1点
・優秀賞(安野芳彦賞) 1点
・優秀賞(池田靖史賞) 1点
・優秀賞(とちぎ建設技術センター理事長賞) 1点
・優秀賞(栃木県建築士事務所協会長賞) 1点
応募作品の著作権は、応募者に帰属しますが、そのデータ及び作成された画像について、主催、共催、協賛団体は出版や公開をする使用権を保有します。
審査委員長 隈研吾氏 東京大学教授
株式会社隈研吾建築都市設計事務所 主宰
審査委員 安野芳彦氏 株式会社梓設計 専務取締役 執行役員
池田靖史氏 慶應義塾大学院 政策・メディア研究科教授
伊藤文之氏 とちぎ建設技術センター常務理事
佐々木宏幸氏 栃木県建築士事務所協会会長
公益財団法人とちぎ建設技術センター
一般社団法人栃木県建築士事務所協会
グラフィソフトジャパン株式会社
栃木県
宇都宮市
芳賀町
一般社団法人公共建築協会
一般財団法人建築保全センター
一般社団法人日本建築学会関東支部
一般社団法人栃木県建築士会
公益社団法人日本建築家協会関東甲信越支部栃木地域会
栃木県建設産業団体連合会
一般社団法人栃木県建設業協会
一般社団法人栃木県設備業協会
学校法人足利工業大学
国立大学法人宇都宮大学
独立行政法人国立高等専門学校機構 小山工業高等専門学校
株式会社下野新聞社
日本放送協会宇都宮放送局
宇都宮ケーブルテレビ株式会社
株式会社とちぎテレビ
公益財団法人とちぎ建設技術センター
建築部建築課
マロニエ学生BIM設計コンペティション事務局
〒321-0974 栃木県宇都宮市竹林町1030-2(栃木県河内庁舎別館)
TEL 028-626-3188